整形外科学教室について

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ごあいさつ

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大阪医科大学
生体管理再建医学講座
整形外科学教授 根尾 昌志

 大阪医科大学整形外科学教室は1952年4月に開講された歴史ある教室で、これまで数多くの優れた整形外科医を輩出してきました。
 最近では生命寿命よりも健康寿命が重要視されるようになっています。中でも運動器を取り扱う整形外科は、高齢者が「自分で歩き、身の回りのことができる」 という最低限の日常生活動作を保ち続ける上で、以前にも増して重要な役割を果たすようになってきました。また、80歳を超えてもゴルフをしたり、海外旅行に行ったりという、高い「生活の質」を保つことにも大きな役割を担っています。大阪医大整形外科では、高度の医療レベルで高齢者だけでなく全ての人の「生活の質」を上げるため、教室を挙げて尽力しています。

大学は、一般病院で行っている「臨床」に加えて、「研究」、「教育」の3本柱から成ります。
私が重視していきたいと考えているのは以下の点です。

  1. 臨床:高度で先進的かつ安全な医療を提供すること
  2. 研究:医師や医療の底上げをする理論を構築していくこと
  3. 教育:疑問を持ち、合理的に考えることのできる整形外科医を育成すること

1. 高度で先進的かつ安全な医療を提供すること

多くの患者さんが大学病院に求めるものは高度な医療だと思います。ただし、高度な医療は創出していかなければならないものであり、最初から完成された形が存在するわけではありません。人間の体は複雑で、良かれと思ってやってもうまくいかないことが多々あります。しかし、医学のレベルをさらに上げるために、理論的に成功する確率が高いと思われる新しいことを、特に安全面に注意して開拓していきたいと考えています。私自身はこれまで、危険性の高い上位頚椎の手術を中心に脊椎脊髄外科に携わってきました。それまで経験の無いような手術も、一例一例、症例ごとに様々な場合を想定しながら安全を第一に考えて施行し、今までほとんど大きなトラブル無く達成することができています。一般的な治療を確実に行うことは言うまでもありませんが、高度医療を追求することが、結果的により多くの患者さんを救うことになると思っています。

2. 医療の底上げをする理論を構築していくこと

経験と勘に頼るのではなく、基礎研究、臨床研究を通して、きちんと手順を踏めば誰もが安全に行える、理論に裏打ちされた診断、治療を開発することが目標です。「神の手」の養成ではなく、医師と医療レベルの底上げこそが大学の使命だと考えています。これまでも、上位頚椎手術の重篤な合併症の原因の追及とそれに基づく手術法の洗練により、多くの患者さんを直接的、間接的にトラブルから救えたと考えています。

3. 疑問を持ち、合理的に考えることのできる整形外科医を育成すること

人間的にバランスが取れ臨床能力の高い医師を育成するのは当然のことですが、それに加え、教科書や先輩のやり方を深く考えずに鵜呑みにするのではなく、問題点を自分で見つけ出し、それに対して自分で合理的に考えて解決することのできる人材を育てたいと思っています。このことは上記の1、2と密接に繋がっており、今後整形外科学を発展させていくためには非常に重要だと考えます。

以上のようなことを目指して、大阪医大を受診した患者さんだけでなく、最終的には世界の患者さんの幸せに貢献できたらと考えています。

また、一緒に教室を担ってくれる、目標を高く持ったやる気ある若者の入局を期待しています。