ホーム > 当科での臨床研究に関する当院患者様へのお知らせ > 「手根管症候群における母指球筋の超音波評価」に関わる成人健常者ボランティアの募集
私たち医師は患者様に最善の治療を提供するとともに、さらに優れた治療法の研究に取り組んでいます。このボランティア公募の説明を読み、わからないことについてはいつでもどんなことでも担当医師に遠慮なく質問し、研究の内容を十分に理解したうえで参加するかどうかを決めてください。
この文書を最後までお読みになり、この研究に参加してもよいと思われた場合には、説明書の最後に記述している【問い合わせ等の連絡先】までご連絡ください。
年齢が20歳以上で、以下の項目*を満たさない方を対象とします。合計64人の方を募集予定にしています。
*手根管症候群、重度の手の外傷、頚椎症性神経根症、ニューロパチー、脳血管障害、糖尿病、関節リウマチ、甲状腺機能低下症、成長ホルモン産生下垂体腫瘍のいずれかに以前診断されたことがある。
2020年3月18日〜2022年1月31日までの予定です。
超音波検査:母指球部にゼリーをつけて、超音波検査を行い、母指球筋の厚さと正中神経の断面積を計測します。
筋力測定 :握力計などを用いて握力とつまみ力の測定を行います。
*合計10分程度の時間を要します。
意義:手掌にしびれ感を自覚し、重症になると母指球筋(母指の付け根の周囲にある筋肉)が萎縮し、母指の対立動作(つまみ動作)が障害される手根管症候群という病気があります。対立動作は手根管開放術のみでも改善することがありますが、対立動作が回復しなければ対立再建術をその後に行う場合や、対立障害が主な訴えであれば1回目の手術で2つの手術を同時に行う場合があります。しかし、対立動作がどの程度障害されると対立再建術が必要になるのか、現在統一された基準はありません。この原因の一つとして対立動作を担う母指球筋の詳細な形態評価が困難であるためと考えられます。超音波検査で母指球筋の程度を詳細に評価できれば対立再建術の判断材料の一つとなります。さらに健常者との違いを調査し、手根管症候群患者の増悪の程度を示すことで、術式の改良など手根管症候群の手術成績の向上に貢献すると考えられます。
目的:母指球筋に超音波検査を行い、対立障害の回復との関連を調べ、対立再建術の適応について客観的な指標が得られること。さらに、超音波結果を健常者と比較し、手根管症候群患者に対する本検査法の有用性を示すこと。
所属 | 職名 | 氏名 | |
研究責任者 | 整形外科学教室 | 教授 | 根尾 昌志 |
主任研究者 | 整形外科学教室 | 助教 | 大野 克記 |
大阪医科大学 整形外科学教室
担当者 大野 克記
住所:〒569-8686 高槻市大学町2番7号
電話:072-683-1221(代表) 内線6561